3月18日 列車で東海岸へ an die Ostkueste mit dem Zug

台湾には南北に長い山脈がふたつある。これを越えるのは相当の
苦行であるとどこかで読んだ。そして、高雄を去る日、その苦行
がやってきた。走り始めて6日目、疲れも溜まってきているし…
と自分に言い聞かせ、今日は列車で東海岸へ出ることにした。必
要時間は2時間。と言うことは行動はゆっくりでいい。
6時過ぎに起床し、軽いチャリでぶらぶらと街へ出た。近くの公
園では早起きグループがヨガ(?)やダンスで健康維持を図って
いた。ラジオ体操を思い出した。日本と異なるのは、皆、ユニフ
ォームを着ていること。すべて何らかのグループなのか?
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※新鮮野菜。産地直売…と言ったところか?
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公園に面した道路には野菜や果物を売る車が数台止まり、体操帰
りのおばさまたちが蔵がっていた。私もリンゴ(欲しかったのだ)
を3個求めた。そして発見したマックでハンバーガーと紅茶の朝
食。久しぶりだな、こんなの。
※久しぶりのマック。
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※近くに吉野家があったのでメニュを撮ってみた。日本と同じか?
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ホテルに戻り、荷物を整理して9:45出発。高雄駅までは約10分な
ので焦ることはない。駅に着き、エレベータでB1へ降り、観光案
内所で聞くと、10:30発があると言う、絶好のタイミングを喜び、
チケット売り場へ行くと「自転車はパッケージしていないとダメ
だ」と言う。「そんなことはない。大丈夫とガイドブックに書い
てあった。事実、一回はこのまま乗れた」と食い下がったが女性
係員は頑固だ。駅入り口の担当者に訊いても同じ返事。あきらめ
て輪行袋を買うことにした。数日後には花蓮からまた列車を利用
する。その際にまたもめるは嫌だしね。
※有名な高雄駅の天井。
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案内所の女性(この二人が親切だった!)と近くの自転車店を探
すと、およそ1キロのところにGIANTの店がある。自転車を
持ち込める列車の発車時刻は13:05。2時間あるので、買って、昼
飯を済ませれば丁度いい。で、ぶらぶらとGIANTへ。袋を買
い、自分の愛車はGIANTだというと店員もうれしいそうだっ
た。
そして昼食は牛肉カレー。写真で選んだのだが、香辛料が複雑す
ぎて、なんとなく薬膳カレーの趣き。これはちょっといただけな
い。
※牛肉カレー。見た目は良いのだが。
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駅に戻り、自転車を分解しパッキング。「これでOKだね」と確
認すると案内所のふたりも駅員も(同じスタッフだった)にっこ
りと笑っていた。高雄を去る瞬間が笑顔で終われてよかった。
ホームで列車を待っていると若い日本人とあった。鉄道で環島し
ているよしむら君。今日は台東へ行くという。席は離れていたの
で台東駅でまた少し話す。台湾の後は東南アジア方面へ行くらし
い。若いことはいいことだ。
※列車からはこんな景色が見えてきた。
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※千葉県から来ているよしむら君。
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台東駅の案内所で情報を仕入れていると、写真を撮ってよいか?
と訊かれた。いいよと答えると、案内所のフェイスブックにアッ
プすると言う。76歳のチャリダーがどんなふうに出てくるのか、
明日が楽しみだ。
8人部屋のドミトリーに荷物を置き、シャワーを済ませ夕食に
出た。宿で教えてもらった店で「健康定食」のようなものがあっ
たのでそれを頼んだ。ご飯、鶏肉がキャベツに乗ったもの、青梗
菜の油いためとトマトジュースで230ドル(約1150円)。うまか
った。
さて明日は東海岸を走る、天候がぐずつき気味なのが気になるが
景色はとても良いらしい。頑張ろう!
本日の走行距離17.5km

3月17日 高雄到着 nach Kaohsiung

※昨晩のホステル入り口。たくさんの自転車が止まっていた。
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稲荷ずし3個とバナナ1本の朝食を済ませて、8:00出発。昨晩
話をした張くんはもう歩き始めているようだ。彼は歩きだが私
はチャリ。いずれ追い付くだろうと思ったが9時過ぎに追いつ
いた。途中の7-11で朝飯を取っていたので「まだここまでだ」
と笑っていた。彼の今日の予定は台南市までの約12キロだから
問題はない。2,3言葉を交わして彼とは別れた、私のサイン
も入った環島の小旗もしっかり持っていた。
私も今日は約70kmと踏んでいるので、急がず、よそ見をしな
がら走ることに決めた。台湾自転車協会のおすすめルートも
国道1号線を離れ、17号線を選んでいる。そして、17号線は
海沿いを走るルートだった。途中「黄金海岸」という、熱海の
海岸を思い出させる海岸に出た。自転車道もあるのでそちらを
走ってみたが、ここはいいロードだった。今日は海の波もおだ
やかでとても気持ちよかった。浜辺で海水に手を突っ込んでみ
たら水は温かかった。ここは熱帯に属する南の国なのだと改め
て思った。
※道路わきにはかわいいオブジェ。
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※今日も戦闘機が飛んでいた。やはり、気になる。
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※木道のような自転車道があった。
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海岸を離れ、環島ルートに戻る。ある交差点で信号待ちをして
いると小ぎれいな店が身に入ったので早めの昼食とすることに
した。3人のかわいい女性スタッフの一人が必死に英語をしゃ
べって応対してくれた。ありがたい。まっ、結局は半信半疑で
頼んだのだが、鳥のから揚げと野菜を挟んだサンドイッチは温
かくて押しかったし、紅茶ドリンクは冷たくてすぐに1杯を飲
み干し、お代わりをしてしまった。これで90ドル(450円)は
お買い得!
※奥に大きなイートインスペースがあった。すべて手作り。
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※サンドイッチと冷たいドリンク、お代わりは別の味に。
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※伊根の船宿のような光景を見かけた。
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また真昼の空の下に漕ぎ出す。が、なかなかピッチが上がらな
い。早く着きすぎてもホテルにチェックインできないので、時
間調整をしながらのチャリなのだ。高雄都市公園で休み、道路
脇で見つけた出店で、グアバを買い込み(1個買ったら小さな
のを一つ、おまけでくれた)、蓮池譚という名所でぶらぶらと
し、いよいよ高雄市街地に入った。高雄駅を確認し、ホテルに
着くと丁度3時。はて、チェックインできるかなと入り口付近
をうろうろしているとドアが開き、妙齢の女性が迎えてくれた。
部屋は、booking.comで最後の一部屋とあったものだが、(週
末で高雄はホテルは満杯だそうだ)入ってみれば大きなダブル
ベッドがデーンと供えられたなかなかの部屋。
※これがグアバ。中の種部分はさすがに食べられない。あっさり
味で気に入っている。
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※夜市。まだ明るいので迫力はいまいち。
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※とんかつ定食。270ドル(1350円)なり。
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※今回の旅のベストホテルかも知れない。気に入った。
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早速シャワーを浴び、台北スタート以来初めての市街ぶらぶら
歩きにでた。近くに夜市があり、いろんな店が出てにぎわって
いたが、買いたいものも、食べたいものも見つからず、ガイド
ブックで当地の名物と紹介されている豚丼の店はタクシーで行
かねばならぬほど遠く、結局、ホテル近くのとんかつ専門店で
ヒレカツ定食の落ち着いた。まっ、私の旅はこんなものだ。
戻って、台東の宿を探し、ブログに向かっている。明日は移動
兼休養日と決めたので、今夜はゆっくりしよう。
本日の走行距離70.6km

3月16日 待望の田舎道 Langersehnte Landstrasse

昨晩のホテルはカプセルホテルだった。が、これからはこのような
ホテルは増えるに違いないと確信させる快適さだった。まず、サイ
ズが大きい。173センチの私がしっかり足を伸ばせる。ドアにはロ
ックがかかる。照明も明るさ調整ができるし、Wi-Fi接続ももちろん
可能。テレビはなかったが、ない時間を楽しむの旅だろう。共用施
設としてのキッチンやロビーも広く美しく、価格は約2500円だ。そ
んなホテルに4時過ぎに着き、シャワーの後に衣類の洗濯をした。そ
のために早めに到着したのだ。こんな感覚も戻ってきた。
※ホテルの名前は「Planet23」という。宇宙をイメージ?
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※部屋はカプセル。
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迎えて3月16日。7:30出発。ホテルは国道1号線(環島ルート)か
ら15メートルほど入ったところなのですぐにルートに乗った。
看板とサインを確認しつつ、快調に走る。約30分走ったところに7-
11があったので小休止と食料調達。台湾のコンビニは日本のそれよ
りも小さく、商品のバリエーションも少ないが、イートインスペー
スが大きく、完全に人々の食事の場所となっているように思う。
走っていると人々が集まり、大きな像の前で写真を撮っているのを
見かけたので、私も止まり、写真を撮ろうと近づくと一人の女性が
「撮りましょ」という雰囲気で寄ってくる。ありがたくカメラを渡
し、どの後は私が撮ってあげ、互いに「シェイシェイ」と別れた。
そしておいていた自転車に戻ると、なんとそこに、昨日一緒に走っ
た王くんがいた。「また会ったね」と声をかける。一緒に行こうか
と思ったが、彼は「ここで休んでいく」というので再会を期して別
れた。その後、彼とは会えなかった。
※この像は何の像なのか?
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※往路わきには軍用機が。
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走り出してしばし、道路わきに素敵なカフェを見つけたので。ここ
で軽い昼食を取ろうと入ってみた。客は居ず、私一人だけだったが
くわばらえりさん似のおばちゃんが親切に対応してくれた。ミルク
(これが美味しかったが、濃すぎたのか、後で腹を壊してしまった)
とワッフルのミニランチを頼み、昨日、駅の観光案内所でいただい
た地図を眺めていると、八田與市祈念館という文字が目に入ってき
た。ガイドブックで見た記憶があったので訪ねてみることにし、く
わばたおばちゃんに「近いか?」と尋ねると地図を持ち出し、親切
に教えてくれた、八田の名前も知っているようだった。台湾に来て
初めての寄り道である。そう、旅はこれでなくては…
※道路わきのカフェでミニランチ。奥にはくわばらりえさんが!
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※こんな昼食。牛乳は濃すぎるのこれからは注意!
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およそ5キロ走って着いたところは大きな公園だった。大きな池が
あり、そこでは太陽電池パネルで走る船に乗れると日本語の説明文
もあったから、日本人が来るのだろう。奥にはホテルがあり、その
前の小山に八田の像があった。ちょうど居合わせた台湾人団体のガ
イドさんに写真を頼むと「日本の方ですか?八田は台湾のヒーロー
です」と語ってくれた。八田は当地の水利事業に貢献した人らしい。
八田公園から本来の国道1号に戻るのは易しい。なぜならば、彼の
名前が付けられた「八田路」を走れば良いのだから。
※八田與市さんの像。
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※公園前の道路は「八田路」と名付けられていた。価値が分かる。
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やがて環島ルートは国道1号線を離れ、迂回しながら進むことにな
る。もちろん短距離を求めるなら1号を行くのだろうが、私は推薦
のルートを取った。予約したホテルにも近いというメリットもあっ
たから。これが正解で、ルートは新たに開発された文化都市風なエ
リアを通ったかと思えば川沿いの自転車道に出たり…味気ない国道
よりもこちらを勧めたいという自転車協会の配慮なのだろう。
そして、ルートを離れ、ホテルを目指す地点にやってきた。ホテル
は自然景観エリアにあり、周囲には店はないとのことだったので7-
11で夕食を買い込む。何を?太巻きとおいなりさんと野菜サラダだ。
街から離れているのでやむを得ない。
※今夜の夕食。味はまずまず。
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ホテルでは主人が私が日本人と知ると「私は台湾のモトクロスチャ
ンピオンで、日本に何度も行った」と言ってガレージを見せてくれ
た。そこにはホンダが3台と他に2,3台のモトクロスバイクが並
んでおり、他にもバギーのようなタフな車が4,5台置いてあった。
ヘルメットも20個くらい並べてあって、相当なキャリアの持ち主で
あることがうかがえた。
そして、今日の宿に居合わせたのは台湾人の23歳の若者張さんだけ
だった。札幌に行ったことがある張さんは大谷翔平の大ファンで、
一緒のWBCのテキスト速報を見ながら話し込んだ。大谷が打たれ
た時には二人で「オーマイゴット!」と叫んでしまった。
こうして夜も更けた。歩いて環島をしている張さんは明日が早いの
で会話は終了。日本に行くというので名刺を渡した。果たして再会
はあるか?明日は高雄に2泊する予定。
本日の走行距離84.5km


3月15日 やっといいペースに entlich auf einem guten Tempo

やはり3年間のブランクは大きかったと再認識した一日でした。
6:00、起床。簡単な朝食を済ませ7:45、出発。オーストラリア
からの若者に還島googlemapを教えてもらい、それをインスト
ールすると、なんと、地図上にルートが示されるではないか!
これをフォローすれば迷うことなく目的地に行ける!紙の地図
派だったけれど、これからは…と思った次第。結局、ゴール地
点まで大きなミスは犯さなかった。初日はきっと20キロ以上、
無駄な走りをしたと思うので、これはでかい!
※こんな金色の像を見かけたので安全を祈った。
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※景色が田園風になってきた。
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※鉄塔の建設方法に驚いた。地震はないの?
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しかし、国道1号線の側道を走るわけで、景色が良いはずはな
い。今回は走ることが目的だから…そう言いきかせながら走っ
ていると、その気分を大転換させる出来事にであった。マップ
上に「休息ポイント」があったので自転車を止めるとそこは7-
11だった。が、隣になんとも可愛らしいジュースのスタンドが
ある。ジュースは良いとガイドブックにあったのを思い出し、
立ち寄るとかわいい女性がにこやかに対応してくれた。メニュ
ーを見て、これはと思ったものを注文し、出てきたジュースを
飲んで驚いた!うまいっ!のである。優しい甘み。冷たい舌ざ
わり、のど越し。一気に大ファンになり、彼女と店主らしい男
性(夫婦だった)に親指を立ててみせると、彼らも喜んでくれ、
椅子を出してくれるは、パイナップルケーキやグアバの実を食
べさせてくれるは、カーテンにサインを求められるは…挙句、
写真に納まり、楽しいひと時を過ごした。こんなミニ事件で気
持ちは変わるものである。その後、楽しく走っていると…
※ジュースショップの店主さんと。
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ある交差点で環島を目指しているらしき青年と出会い「ニーハ
オ」と挨拶すると「ニーハオ」との返事。それをキッカケに走
りながら(道路幅が広いので並列走行も可能)話し、出遭った
7-11でのどを潤しながら話し込んだ。彼は(またも)王さん。
東京、京都を訪ね、なぜか赤岳に登った経験があるという。次
回は自転車で走ってみたいというので、ぜひ!とアドレスを渡
しておいた。ホテルが違うのでゴール3キロほど手前で別れた。
「運が良かったら明日も会おうね」と言葉を交わして。
※こちらの王さんは38歳。半分やねん!
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そしてホテル到着は4時ころ。今日は洗濯もしたかったのでチ
ェックインを急いだのだが、洗濯も乾燥もでき、夕食はこの町
の名物だという「鶏肉飯」を食べたが、これも美味しかった。
そして今、ブログを書いている。やっと自転車旅行の気分とペ
ースが戻ってきたと感じている。明日からも無理せず、急がず
を守りつつ走ろう!
本日の走行距離86.5km

3月14日 疲れたので列車で移動  muede,also mit dem Zug

2日目の朝が明けた。良くは眠れたが、疲れが取れたとは言い難い。
眠い目をこすりながら、バナナ1本とリンゴ1個の朝食を済ませ、
広げっぱなしの荷物を整理し、パッキングする。
※ホステルの名前は「Blowin’in the wind」と言う。
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8時過ぎに外に出てみると同じホステルに宿泊していた男性が話し
かけてきた。「おはようございます」おやっと思いつつ「おはよう
ございます」と答えると、嬉しそうに「日本のどこからですか?
いいカメラですね。私のカメラもSONYです」などと続ける。
「日本語お上手ですね」と言うと「いえ、ほんの少しだけです」と
謙遜。そして一緒に写真を撮つた。名前は王さんだった。
※日本語で話しかけてきた王さん。
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8:45。オーストラリア在住の香港人ハンキンさんとスタートした。
彼は環島のルート地図(googlemap)を持っており、彼のナビゲー
ションに任せて走る。迷いそうな交差点に来ると必ず立ち止まって
確認する。とてもスムーズに走り始めたと思い始めた時、ある交差
点で立ち止まり、彼が言う。「アイ ハブ トラブル」「どんな?」
と訊くと「鍵を返却するのを忘れた」ということだった。そして彼
は戻っていった。私はゆっくりと前進し、どこかで会えたら会おう
と約束して別れた。
※ハンキンさんは「しまなみ海道」を走った経験があるという。
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その5分後、私が交差点で立ち止まり、スマホで地図をチェックし
ていると一人の男性が「だいじょうぶですか?」と近づいてくる。
「大丈夫です」と答えてよく見ると、その男性はホステル前で写真
を撮ってくれた王さんだった。デリバリーの仕事をしていると言っ
ていたから、こちらに配達があったのか?立ち止まっている私を見
てトラブル発生か?とバイクを止めてくれたのだ。嬉しかった。
順調に進んでいくと「右 自転車道」の看板を見つけ、海沿いのル
ートがいいなと思っていた私は迷わずハンドルを切った。すぐに自
転車道に出て、しばらくは快調に走り「やはり専用道路は安心して
走れるな~」と喜んだのもつかの間、道路の補修工事の真っ最中で、
結局、自転車道を抜けるまでの半分くらいのエリアはガタガタボコ
ボコで往生してしまった。
少し寄り道をしたので、ひょっとすると鍵を置きに戻った彼が追い
付いてくるのではと、休憩も道路わきで取り、後方からのチャリダ
ーを目で追うが、彼の姿はない。あきらめて走り始め、とてつもな
く長いだらだら坂でついに自転車を降り、押し上げながら、ふと、
後方を見やると、なんと彼が追い付いてくるではないか!さすが若
者!と恐れ入った次第である。
彼が「3キロ先に7-11があるのでそこで休もう」と言うので「OK
」と付いていき、そこでは私はホットドッグとゼリー飲料を食べ、
彼はでっかなパンで胃袋を満たしていた。食べながら「今日は疲れ
た」と愚痴ると「じゃ、列車を使ったら」という。「近くに駅はあ
るの?」と問うと、11キロ戻ったところにあるらしい」と言う。で、
念のために7-11の店長に訊いてみると「あるよ」との返事。「自転
車は載せられますね?」と確認すると「大丈夫!」と笑顔。で、彼
とはそこで別れ…とお別れの準備をしていると、痩身の白人が自転
車を止めた。私たちが気になるそぶりだったので「環島ですか」と
尋ねると「そうだ」と言う。話し始めると、彼はスイス人で、3か
月の休暇をもらい、タイから台湾へ走りに来たところだと言う。そ
こでにわかチャリ会話が始まった。彼の日程は7日間なので「急い
で回らなくっちゃ」と笑っていた。7日間は相当厳しいと思うが、
21歳という年齢はその可能性を秘めている気がする。
皆と別れて私は龍港駅へ向かった。googlemapは海沿いの自転車道
を案内する。が、向かい風強し!踏んでも踏んでも動かないのを知
って、環島は反時計回りに走るのが当然だと思った。その風のおか
げで駅到着が予定よりも遅れ、着いてみると、およそ10分ほど前に
目指す列車は通過してしまっていた。仕方なく駅周辺で、列車の利
用方法を確認しようと適当な人を探すが、いない。困っていると反
対方向から一台の列車がやってきて、3人の女性が下車した。これ
幸いと質問をぶつけた。「列車はどのプラットホームに着くのか?
自転車も同乗させられるか?料金は?」と語りかけながら、やはり
会話は不可能と分かったので、スマホのGoole翻訳の力を借りて会
話を続けていると分かったのは、彼女らはここで乗り換えて、私が
乗りたい列車に乗ること。自転車の持ち込みは可能なこと。料金は
分からないが降りるときに清算すればよいこと…などなど。そして
しばし、我々4人は翻訳アプリを利用しながら会話を続けたのだっ
た。皆、日本が大好きだった。一人は何回か団体旅行で日本に行っ
たことがあるが、「今年の8月には家族でディズニーランドへ行く」
と嬉しそうに話してくれた。私が自転車で台湾一周をすると言うと
驚きながらも「頑張って!」とエールを送ってくれた。そして約2
時間の待機時間は過ぎ、我々は列車に乗り込んだ。荷物室もない普
通列車だったので不安半分で乗り込むと、早速車掌がやってきて
「??????」と訊くが全く分からない。すると3人のうちの一
人が答えてくれ、事情を説明してくれ(たのだと思う)、結局、私
とその半分の料金を支払うことで解決。車掌も「〇〇〇」と言って
チケットを印刷してくれた。自転車は座席に座った私の前で保持し
た。こんな乗り入れ方は初めてだった。
※愉快な3人娘には大いに助けられた。
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1時間半の列車の旅は面白かった。乗客のほとんどは下校の学生だ
った。何人かが連れ添って乗り込み、やがて三々五々降りていく。
体育着のようなものが制服なのだろう。しかし、若い彼らも座ると
始めるのはスマホゲームだ。乗客の90%以上はスマホと言うのはど
の国も同じなのだ。
※まさに自転車を持ち込むの図。
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駅に着いた。終着駅なのでゆっくり…と思ったら、折り返しに乗車
する客がどっとなだれ込んできて焦った。これもよく見ている光景
だ。自転車があるのでエレベータを探す。乗り込んだのは私と老婆
ひとり。ボタンを押すと「シェシュエ」と感謝され、降りて、今度
は下りのエレベータでも一緒になり、また同様に「シェシェ」を繰
り返された。いい老婆だなと思った。
しかし、ここからが大変だった。予約したホテルに向かうのだが、
時刻が午後6時前と暗くなってきていること。スマホの使い過ぎで
電池残量が少しなこと。スマホ地図を見ながら向かうと、きっと電
池切れになってしまうだろうこと。で、タクシーに決めた。自転車
も積めるか?と身振りで訊くと「OK!」とのこと。タクシーもな
じみのないエリアらしく予約票の住所を頼りに走り出し、ナビは私
のスマホ。案の定、途中で電池が切れ、困っていると、運転手が電
話してくれて無事に到着した。暗くなる直前だった。列車を選ばず
に走ってくればどうなったのかは分からないが、こんな経験も悪く
ない。
が、試練(?)はまだまだ続く。与えられた「一部屋(という歌い
文句)」は古い住居の1室を改造したような部屋で、ダブルベッド
1台のほかは何も無い。トイレとシャワー、洗面台等々はすべて外。
おまけに「辺鄙なところなので」と説明されたがWi-Fiも通じてい
ない!テレビもない。「近くにレストランは?」と訊けばこれも
「無い」。しかし、若いが気の弱そうな部屋の所有者は申し訳ない
と思ったのか翻訳機を使いながら「私が買いに行きましょう」と提
案してくれたので、ありがたくピザを頼んだ。なかな来ないのでそ
の間にシャワーを済ませ、荷物を確認したりしていると、トントン
とノックの音。野菜たっぷりのピザとコーラがやってきた。おー、
ウーバーイーツではないか!145ドルは約700円。若者はいい
仕事をしてくれた。当初の落胆も消えた。
※夕飯は「牛肉麺」を食べた。麺は硬めだが、肉がうまい。
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あとの仕事はブログと明日のホテルの予約だが、ブログはあきらめ、
こちらで購入したSimカードで通信し、スマホでのホテル予約に挑
戦したが、思いのほかうまく行った。環島のルートに近いホテルを
選んだのはここ数日の経験から学んだ知恵だった。明日もいい一日
になりますよう!
本日の走行距離58.5キロ
プロフィール

中尾 堯

Author:中尾 堯
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